長野県のほぼ中央に位置し、北アルプスの山麓にひろがる安曇野。
澄んだ空気と清らかな水、豊かな自然は、どこかなつかしい
日本の原風景が今なお残っています。
野生の蚕である天蚕は、安曇野の昔ながらの環境の中で
生きてきました。長い歴史の中で、環境に左右される天蚕飼育は
様々な苦難を乗り越え今に至ります。
だからこそ私たちは、自然との共生を何よりも大切にしています。
年号 | 年代 | 説明 |
---|---|---|
天明年間 | 1781~1788 | 安曇野市穂高有明地区(当時有明村)で野生天蚕を採集し、飼育が 始められた |
嘉永年間 | 1849~1853 | 製糸が始まる(産繭150万粒) |
安政年間 | 1854~1859 | 飼育林が設置される(産繭300万粒) |
明治10年 | 1877 | 茨城県・栃木県などへ出作(出張飼育) |
明治20年~30年 | 1887~1897 | 全盛期、有明村を中心に3,000ヘクタール飼育(産繭800万粒) |
明治35年頃 | 1902 | 微粒子病、うじばえ等が多発する |
明治41年~45年 | 1908~1912 | 焼岳の降灰によって大打撃を受けて衰退 |
大正2年 | 1913 | 天蚕組合(約200人)が設立された |
大正4年~13年 | 1915~1924 | 他県分も含めて400~600万粒の産繭に復活 |
昭和18年頃 | 1943 | 第二次大戦で生産が中止・衰退 |
昭和22年 | 1947 | 長野県蚕業試験場松本支場有明天柞蚕試験地が設置される |
昭和22年~44年 | 1947~1972 | 試験地において天蚕種の飼育保存が続けられる |
昭和48年 | 1973 | 穂高町(当時)が飼育未経験の一般農家を説得し、飼育を開始した |
昭和52年 | 1977 | 天蚕センター建設 |
昭和54年 | 1979 | 安曇野市天蚕振興会設立 |
平成21年 | 2009 | 安曇野市の指定管理者として天蚕センターの管理・運営をまかされ、現在に至る |